カナダの新容器包装前面表示について2024年10月15日

みなさん、こんにちは。海外担当のRです。
寒暖差が激しい日が続いておりますのでみなさん体調には十分お気をつけください。

さて今回は2026年1月1日までに対応が必要となっているカナダの新容器包装前面表示についてお知らせ致します。

2022年7月に改正されました、カナダ食品医薬品規則では消費者が十分な情報を確認した上で食品を選択できるようにすることを目的とし、社会的関心の高い栄養素を多く含む、包装済み食品の容器包装前面(FOP:front-of-package)への栄養表示の義務化と新しい要件に対応が必要となります。この規制により、飽和脂肪、糖分、ナトリウムを多く含むパッケージ食品の前面に新たなシンボル (FOPシンボルマーク)を表示することが義務付けられ、製造者は2026年1月1日までにこの変更に対応しなければなりません。

FOPシンボルマークの表示が義務付けられる食品は以下の3点です。

1.一般的な包装済み食品:1日当たり推奨摂取量の15%以上に相当する飽和脂肪、糖分、ナトリウムを含むもの。
(例):スライスされたハム・ソーセージなどの肉類、冷凍デザートやスープ など。

2.基準量が少ない(30gまたはml以下)包装済み食品:飽和脂肪、糖分、またはナトリウムの1日当たり推奨摂取量の10%を超えるもの。
(例):ピクルス、
サラダドレッシング、クッキー、朝食用シリアルなど。

3.包装済みの基準量200g以上の主菜となる食品:飽和脂肪、糖分、ナトリウムの1日当たり推奨摂取量の30%以上を満たすもの。
(例):冷凍ラザニアやミートパイ、ピザなど。

FOPシンボルマークは包装済み食品を購入する際に注意を引くよう、白と黒の配色で虫眼鏡のイラストと注意書きがあり、パッケージ裏面に表示が義務付けられている栄養成分表を補足するものとなっています。「High in」の文字はナトリウム、砂糖、飽和脂肪、またはこれらの組み合わせなど、その食品に多く含まれているものが強調される表示になっています。

FOPシンボルマーク

 

カナダでは成人の5人に2人が心臓病や2型糖尿病などの慢性疾患があり、このFOPシンボルマークがある食品を購入する際に表示されている情報に基づいて食品を選ぶ事で慢性疾患のリスクを減らす事が期待されています。

日本では消費者の注意を引く為に、シンボルマークが書いてあるものはお酒やたばこしか思いつきませんが、今後このようなシンボルマークが日本でも増えるかもしれません。
食品を選ぶ際は、パッケージや価格だけでなく表示にも目を向けると新しい発見があるかもしれません。


参考文献: JETRO:カナダ保健省、包装済み食品に対する新栄養表示規制を発表


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